Vol.24 目の日焼け

皆さんは、目の日焼け対策をしていますか。
顔や身体の日焼け対策はしていても、目の日焼け対策はしていない人が多いのが現状です。
大量の紫外線を浴びると、目に負担がかかるだけでなく、さまざまなトラブルを引き起こす可能性もあるので注意が必要です。

目の日焼けの仕組み

目が紫外線を浴びることで体内の「活性酸素」が増加します。活性酸素は他の物質を酸化させる力が非常に強く、目の角膜や水晶体にダメージを与えます。これが目の日焼けです。
さらに目から入る紫外線は肌の日焼けにもつながります。これは目から紫外線が入ると、脳が紫外線を察知して、体内にメラニン色素を生成するためです。

目の日焼けでおこる障害

すぐにあらわれる症状
ドライアイ、目の痛み、まぶしさを感じる、目の異物感(ゴロゴロ)、涙がでる 等
目の疲れと似た症状ですが、スキー場や海水浴場で強い太陽光を浴びたりしている場合は、目の日焼けが原因の可能性が高いです。
長時間の紫外線を浴びてから6時間~24時間後に症状があらわれはじめます。

 長期間の紫外線によるダメージは、将来こんな病気につながる可能性があります
・翼状片(よくじょうへん)
結膜が、角膜の鼻側に侵入してくる病気
角膜の中央付近まで侵入すると乱視が悪化し、視力が低下しますので、切除する必要があります。
・白内障(はくないしょう)
水晶体が濁ることで視力障害をおこす病気
WHO(世界保健機構)の報告によると、白内障の原因の約2割は紫外線の影響のようです。
・黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)
ものが歪んで見える、視野の中心がぼやけたり暗くて見えにくくなる、視力が低下するなど症状がでる病気

目の日焼け対策

①帽子や日傘を使用するや日傘を使用する
目は、肌とは違い日焼け止めを塗れないので、つばの広い帽子や日傘などで、紫外線から目を守りましょう。
しっかり紫外線を防げるよう、UVカット機能がついたものを選ぶのがポイントです。
目だけでなく、肌の日焼け止め対策にもなるというメリットもあります。

②サングラスの利用
目の紫外線障害は、サングラスの使用で予防されます。
サングラスを選択するときの注意点
(1)サングラスと表示された規格品を選ぶこと
(2)色のあまり濃くないものを選ぶこと

 色の濃いサングラスをかけると、周りがよく見えないため瞳孔が開き紫外線が入ってくる面積が広くなります。紫外線対策が不十分な眼鏡の場合、目に有害な紫外線が多く入り込んでしまいます。
しかし、太陽がギラギラと照り付ける海辺や雪面環境では色の濃い紫外線カットの眼鏡が適しています。

③紫外線ケアに有効な栄養素をとる
目の日焼け対策には「ルテイン」という栄養素を、積極的にとるのがおすすめです。
ルテインには、目の日焼けの原因となる活性酸素の働きをおさえ、紫外線の影響を軽減する作用があります。
ルテインを多く含む食品としては、緑黄色野菜(ほうれん草やカボチャなど)や果物(ブルーベリーやカシス)などがあります。

参考文献:佐々木政子、上出良(2008).『知って防ごう有害紫外線 太陽紫外線と上手につきあうために』.少年写真新聞社 

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